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石川 遼平さん(男性・30代・受講時20代・東京都)

株式会社グランド(ワインインポーター)営業 / ソムリエ・ワイン講師

「すべてを削ぎ落として挑んだ本場。AISの称号が、プロとしての世界を無限に広げてくれた」


 料理人からソムリエへ。師匠から受け取ったイタリアへの切符

私の食への旅路は、幼い頃に抱いた「料理人になりたい」という夢から始まりました 。調理師専門学校を卒業後、名店『リストランテ・カルミネ』へ料理人として入社しましたが、そこで出会ったイタリアワインの奥深さに衝撃を受け、ソムリエへの転身を決意したのです 。

その後、勤めていた「インカント」で、私の運命を変える「師匠」との出会いがありました 。師匠はイタリア現地のレストランで2年間修行し、AISの資格を取得して日本でオーナーソムリエとして成功されている方でした 。その姿に憧れ、「自分もいつか必ず本場でAISを取る」と決意 。24歳で日本のソムリエ資格を取得した後、27歳の時に当時の勤務先のバックアップを受け、念願のイタリア行きを果たしました


すでにプロだからこそ、すべてを削ぎ落として「本場」に浸る

実は、人生初の1人海外旅行で、乗り継ぎでバタバタした、滞在先の住所を用意し忘れたりと、今思えば無鉄砲極まりない波瀾万丈な幕開けでしたが、スクールが始まると私の心は一気に引き締まりました。日本である程度のキャリアを積んでいたからこそ、イタリアでは実績やプライドを一度すべて日本に置いていき、まっさらな初心に戻って授業に臨みました 。イタリア人がワインをどう捉え、評価しているのかという「現地の評価基準」を、本物の形で身につけたかったからです 。

人一倍の熱量を持って貪欲に質問を重ねる私を、講師の方々や日本人スタッフは根気強くサポートしてくれました 。特に、専門用語が飛び交う高度な内容でも、ソムリエ資格を持つ日本人通訳の方が細部まで橋渡しをしてくれたおかげで、異国の地でも一切の妥協なく学び抜くことができました 。

共に学んだ6名の仲間たちは、年齢も職種もバラバラでしたが、唯一のソムリエ職だった私にとって彼らとの出会いはかけがえのないものでした 。特にルームメイトとは、朝から晩までイタリアやワインの話を語り明かし、今では親友と呼べる存在です 。


アッビナメントの衝撃と、一生モノの武器

コースの中で最も心躍ったのは、レベル3で学ぶ「アビナメント(料理とワインの相性)」でした 。料理とワイン、それぞれの要素を数値化してグラフを作成し、ペアリングを導き出す手法は、AISの教育の核とも言えるものです 。アビナメントの面白さに、私はすっかり魅了されました 。

試験後の10日間でイタリア各地を巡り、2ヶ月という短い期間ながらも、濃密な経験とともに帰国しました 。決して安価なコースではありませんが、真剣にワインを学びたい方にとって、これほど素晴らしい環境はないと確信しています 。

その時の経験がきっかけで、さらに2022年にはイタリア20州全てをを自分の足で周り、数多くのワイナリーへ訪問したことも自分の糧になっています。


卒業はゴールではない。伝道師として新しい時代を作る

無事に資格を手にし、帰国後は広尾の『インカント』での統括ソムリエや、銀座の『グッチ・オステリア』でのアシスタントシェフソムリエを歴任。2018年には「イタリアワインベストソムリエコンクール」で入賞を果たすこともできました。

現在はワインインポーター『株式会社グランド』の営業をしています。セミナーやコラボイベント、ゲストソムリエなど、多方面からお仕事をいただけるのは、そのバックボーンに「AISの資格」と「イタリアでの実体験」という揺るぎない裏付けがあるからこそ。現地の風景や文化を自らの言葉で語れることは、あらゆる現場において、お客様への圧倒的な説得力に繋がっています。

私にとって、ソムリエ資格の取得はゴールではなく、新しいキャリアのスタートでした。今後はイタリアワインにまつわる出版や大規模なイベントの企画などを通して、その魅力をさらに広く伝えていきたい。そして、これまで受け取ってきたバトンを次世代へ繋ぐべく、後進の育成にも情熱を注いでいきたいと考えています。

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